<ポイント3> 親子遊びを盛り上げるコツ


 子どもは、遊びを通して、いろいろなことを学んでいきます。手先の使い方、物や色の認識、言葉…。とくにママとの遊びでは、“人とのやりとりのしかた”という人間関係の基礎が身についていきます。
 でも、「うまく遊んであげなくっちゃ」「学ばせなくては」と、肩に力を入れる必要はありません。おもしろい遊びを見つけることでは、子どものほうが上(うわ)手(て)ですから。親としての責任感は少し横に置いて、子どもに遊んでもらうつもりで楽しんでみてください。

 おもちゃ遊びだけではなく、「じゃれあい遊び」や「抱っこ遊び」「くすぐりっこ」「追いかけっこ」などもオススメ。体と体がふれあい、キャッキャッと盛り上がれる遊びは、親子の関係を伸ばしていきます。「ママと一緒だと楽しい!」という気持ちが、コミュニケーションの原点なのです。

 ただ、なかには一人遊びばかりで、ママが遊んであげようとしても、なかなか乗ってきてくれない子もいます。ママが近づくと不機嫌になったり、一人の方がむしろ楽しそうだったり。でも実は、「どうぞおかまいなく」と遠慮しているだけなのです。
 そんなタイプの子には、ぜひ、ママの方からつっこみを入れてあげてください。「強制じゃれあい遊び」や「無理やり抱っこ遊び」もOK。嫌がられても、1~2分はがんばってみてください。繰り返しているうちに、なぜか、子どもからの表現が出やすくなってきます。

こうしてみよう

①実況中継遊び
 遊んでいる子どもの行動や気持ちを、ママが想像してアナウンスしてあげると、親子関係が進みます。たとえば、「お気に入りのブロックをとりだしました」「くっつけようとしていますが、なかなかうまくいきません」「なんだか、くやしい気持ちでいっぱいになってきました」「あ、うまくいきました。にっこり、いい笑顔です」…という感じ。
 遊び以外の場面でも、こんな実況中継ができます。「頭をぶつけて、ちょっと痛いです」「でも、ママに甘えないぞとガマンしています」。ママに気持ちをわかってもらえると、子どもは安心するはずです。

②愛のイジワル遊び
 自分のやり方だけで遊びを進めて、「ママは、さわらないで!」と怒る子などには、愛のイジワル遊びがオススメです。子どもが並べているおもちゃを、わざと少し動かしたり、手に取ったりしてみます。気づいた子どもがギャーッと怒ったら、「ゴメンね」と元に戻します。でも、またしばらくしたら、ちょっかいを出して…。これを繰り返していくと、子どももニヤニヤ、ちょっかいを期待するようになります。
 一人遊びは“平和”かもしれませんが、なんの表現も出てきません。でも、ママのちょっかいで出てきたギャーッだって、りっぱな表現なので、親子のコミュニケーションを進める効果があるのです。よかったら、試してみてくださいね。

 


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