(03)トラウマとの向きあい方

イライラの根っこを見つめていくと、時には、もっと深いレベルの「悲しみ」の存在に気づくことがあります。それは、子どもの頃から、長年にわたって溜め込んできた「悲しみ」です。

私たちが子どもの頃から抱えてきた心のキズや悲しみを、トラウマと呼びます。トラウマと向き合うことは、「孤独感の借金」を清算し、自分の人生をグレードアップしていけるチャンスなのです。

しかし、トラウマとの向き合い方については、誤解をしている人がたくさんいます。
たとえば、「子どもの時に親から愛されなかった人は、自分が親になったとき、わが子を愛せないようになってしまう」「虐待を受けた人は、自分の子どもにも虐待をしてしまう」といった考え方があります。
でも、「一生、トラウマの呪縛から逃れられない」というのは誤りなのです。

自分の過去を呪ったり、怒りにとらわれ続けたり、どうせだめだと無力感に落ち込むことは、トラウマに向き合っているのではなく、トラウマの言いなりになっているだけのこと。
トラウマと向き合うということは、過去にとらわれることではなく、逆に、現在をそして未来をしっかり生き抜くために、過去の呪縛から抜け出る作業なのです。そして、それは、「私は、トラウマの呪縛から、必ず抜け出してみせる!」と決意することによって、必ず可能になるのです。


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