少しのことで、イライラしてしまう。(1歳)

2016.11.04

 子どもが小さな時から、些細なことでイライラしてしまい、怒鳴りつけてしまいます。そして泣いている息子を見て我に返り、後悔して抱き締めて謝るということを、ずっと繰り返しています。気分転換はしているつもりです。主人はすごく育児に協力的で、何でもしてくれます。私も息子が憎いわけではけっしてないし、育児が嫌なわけでもないのです。なぜこんなにイライラしてしまうのでしょう?

 お子さんも1歳ぐらいになると自己主張がでてきて、いろいろとやらかしてくれます。ですから、ママがイライラすることがあっても、無理もない気がします。でもそれにしても、怒りが必要以上にエスカレートしてしまうので、お困りなのでしょう。
 お子さんやパパのせいではなさそうだし、ママ自身も息子さんが憎いわけでも、育児が嫌なわけでもない。「だとしたら、どうしてこんなに腹を立ててしまうのだろう? 何がストレスになっているのだろう?」と、自分でも不思議ですよね。
 実はこういうことは、珍しいことではありません。怒りの正体は、ママが心の中にため込んできたマイナス感情。人生を乗り越えるために、今まで心の中に押し込んできた様々な感情が、子育てを始めると浮き出てくることがあるのです。
 心のメカニズムを理解しやすくするために、「心の中には、二人の住人がいる」と考えてみてください。一人目は“大人の私”。大人として、親として、どのようにどう行動すれば良いか、ちゃんと分かっているのが“大人の私”です。
 でも心の中にはもう一人、“子どもの私”という住人がいます。大人だって、「もう、どうしていいか、分からない」と泣きたくなったり、ダダをこねたくなったり、「誰か助けて!」と甘えてくなったりしますよね。それは“子どもの私”の感情なのです。
 “大人の私”が頑張るタイプの人は、“子どもの私”に向かって、「泣くな、甘えるな、ダダをこねるな!」と我慢を要求しがち。そうなると、かえって“子どもの私”に、様々な気持ちがたまってしまうことになるのです。
 そんな状態で、子どもに感情をぶつけられると、“子どもの私”がうずいてしまうので、ホンネの気持ちを押さえ込む必要があります。そういう時、無意識のうちに“怒り”の手を借りると、うまくホンネから目をそらすことができるのです。
 あなたがその気持ちを心の中にしまい込んだのは、出産より前、結婚より前、もっとずっと昔、あなたの子ども時代のことかもしれません。あなたの心の中にいる“子どもの私”は、いったいどんな気持ちを我慢してきたのかしら?
 わが子を抱きしめるだけではなく、心の中でずっと待っていた“子どもの私”を抱きしめてあげてください。そして、“子どもの私”が伝えてくれるメッセージに気づいたら、あなたの子育て、あなたの人生は一段とバージョンアップしていくはずです。


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