友達と遊ばず、本ばかり読んでいる。(小1)

2016.10.19

 息子は学校から帰ると、友達と遊ばず、本ばかり読んでいます。「友達を誘っても、断られたらどうしよう」とこわがったり、時々、「誰も遊んでくれない」とつぶやくこともあり、半分逃げているのではないかと心配です。学校での様子をみると、いつも元気で大きな声を響かせて遊んでいますが、何となく空回りしているように見えます。またすごく仕切りたがる部分もあります。

 子どもの友だち関係って、親としてはとても気になる部分ですね。かといって、あまり口を出しすぎても…という面もあり、微妙なところ。ただ、小学生という年齢からすると、基本的には、本人の試行錯誤にまかせていいのではないでしょうか。
 もちろん、配慮が必要なときもあるでしょう。アドバイスをしてあげたり、ときにはチャンスを作ってあげるのもいいでしょう。しかし、「なんとかしてあげないと!」と、あまり親が必死になりすぎると、かえって子どもは焦ってしまうことがあります。
「いつも元気で大きな声を響かせて遊んでいる」のは、一生懸命、友だちとうまくやろうと努力している感じですね。でも、肩に力が入りすぎて、裏目に出てしまうこともあるのかも。「何となく空回りしているように見える」というのは、そのせいかもしれませんね。
 だとしたら、「だいじょうぶ、そのうち上手に遊べるようになるよ」と、長い目で見てあげた方が、お子さんも落ち着くかもしれません。そして、「でも、グチは聞くからね」と、バックアップしてあげるとよいと思います。
 人間関係が苦手で、つい勉強に逃げ込んでいた子どもが、のちのち有名な学者になったという話はよく聞きます。また、対人緊張をおちゃらけでごまし続けているうちに、人を笑わせるのが得意になり、お笑い芸人として活躍している人もいます。
 “逃げない”ことによって人生が開けてくる場合もあるし、“逃げる”ことによって、いつのまにか、その人の個性にあった居場所が見つかることもあります。人生って、奥が深いですね。
 学校では特に問題がないのに、家に帰ってくると部屋にこもり、ピアノばかり弾いていた子がいました。お母さんは一時、ずいぶん心配しました。でもある時、はっと気づいたそうです。その子は緊張が強いタイプなので、学校での集団生活は大きなストレスを感じるはずでした。でもそういったストレスを、ピアノを弾くことによって発散していたのです。そこでエネルギーを回復できたからこそ、次の日も学校へ行くことができたのでした。
 同じように、もし本がその子のエネルギー源だったなら、本を禁止してしまうと、かえって友だちに近づいていくパワーが下がってしまうかもしれません。やはり、子どもを信じて、長い目で見てあげていいのではないでしょうか。


★ぴっかりの本→こちら

★ぴっかりへのご相談→こちら


「なるほど」「参考になった」という方へ
いいね!・シェア、コメントお願いします。