物をなめるクセが直らない(5歳)

2016.09.19

 幼稚園に入園以来、服の端っこ(えりの辺り)を噛むことが増えてきました。指しゃぶりが直ってよかった、と思っていたばかりなのですが・・・。家で遊んでいる時も、ぬいぐるみなどをなめていることもあります。苦手な運動会が近づいてきたら、髪の毛を口に入れるクセも出てきました。どうすればいいでしょうか?

 子どものクセのほとんどは一過性なので、気にしないで様子を見る、というのが原則だと思います。しかし、気にしないではいられないほど「期間が長い」「どんどんひどくなる」というクセは“まぎらわしの行動”だと考えられます。つまり、不安や緊張があるのにそれを表現しないでガマンしようとしている表れなのです。
 ただ、表情を見る限りでは、なかなかそうは思えませんね。それはクセによる感覚刺激に没頭することにより、気持ちのスイッチをオフにしているからです。
 入園や運動会などは、繊細なタイプの子は不安や緊張が高まるはず。そんな時、ふつうだったらダダをこねたり、ベソをかいたり、甘えん坊になったりするはずですが、あまりそういうことがなかったのではないでしょうか?
 泣く・ダダをこねるといった行動には、不安な気持ちを吐き出し、緊張をやわらげる効果があります。ここぞというタイミングで泣いたりダダをこねたりできる子は、年々落ち着いて行動できるようになってきます。でも無理にガマンしてしまう子どもは、一進一退になってしまう傾向があるのです。
 「幼稚園は緊張するよ~!」「運動会はいやだよ~!」と、ホンネの不安を表現しながらチャレンジすればいいのに。きっと「そんなことしたら、ママが困ってしまうに違いない」と思い、必死に“物なめ”でガマンしてきたのでしょうね。
 泣き上手・ダダこね上手・甘え上手になっていけば、不安が解消され、クセも自然になくなっていくはずですよ。そのためには、緊張が高まってきた(クセがひどくなってきた)と感じたら、「ドキドキするねえ」「いやだねえ」と、気持ちを代弁してあげるとよいでしょう。
 抱きしめてあげたり、じゃれあい遊びで気持ちを発散するのもいいですね。キャ~キャ~と親子で盛り上がり、安心感が高まってくると、心のフタがゆるみ、甘えやすくなったり、ベソをかきやすくなってくるはず。でも、そのほうが緊張がゆるみ、自立への足取りもしっかりしていきますよ。ぜひ試してみてください。


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