発達障害との関係

 

「アタッチメントのゆれ」は、発達障害とは違います。それは、子どもが生まれながらにもっている「心理的な傾向」で、改善していくことができます

ただ、「アタッチメントのゆれ」を抱えているお子さんに、発達障害特有ものと言われる行動(多動・奇声・自傷・他害・パニック・こだわりなど)と似たような行動が見られることがあります。こういった行動も、「アタッチメントのゆれ」の解消とともに、だんだんと少なくなっていく場合が多いです。

発達障害という診断を受けた後で、相談室を訪れ、「アタッチメントのゆれ」の改善に取り組まれた親子で、その後の診断が、発達障害ではないということになったというケースがあります。
また、発達障害と診断を受けたお子さんで、「アタッチメントのゆれ」が改善することで、多動・奇声・自傷・他害・パニック・こだわりなどの行動が少なくなったにもかかわらず、「不安や緊張を感じやすい」「感情の自己コントロールが苦手」「人との関わり方が苦手」という部分は変わらないお子さんもいます。

研究者の中には、「現在、発達障害と診断されているお子さんの中には、実は発達障害ではなく、アタッチメントのゆれであるケースがそうとう混じっているのではないか」と考えておられる方もいるようです。いずれにせよ、発達障害の研究も、アタッチメントの研究も、まだ解明されていることはほんの一部で、今後の研究の成果が待たれるところです。

FCA(アタッチメントのための親子カウンセリング)