(11)子どもがダダをこねたら(その3)
反抗期のダダこねは、子どもの成長にとって、2つの大きな意味があります。
第1の意味は、自立の第一歩ということです。
赤ちゃんは、ママと一心同体のような存在。でも、一人の人間として育っていくためには、ママと自分との間に「線」を引き、自分というものを確立していかなければなりません。
いつまでもママと一心同体でいたい気持ちを吹っ切るためには、引力圏から飛び出すロケットのような、エネルギーの爆発が必要。それが反抗期のダダこねなのです。
第2の意味は、自己表現の練習ということ。
安全なママのもとを離れ、弱肉強食(?)のお友達集団に接近していくためには、「人のペースに合わせる」という力と、「自分のペースを主張する」という力、この2つの力が必要です。
後者の自己主張の能力を伸ばしていくために子どもは、一番安心感がもてる人を、練習相手に選ぶのです。それがママ。だから、「ママのバカ!」という言葉は、ママへの信頼の証とも言えますね。
もっとも、だからといって、ママはガマンばかりすることはないのです。ある程度の自己主張は大目にみてあげるにしても、限度を超えたワガママには、「いいかげんにして!」と対抗してもいい。自己主張とともに、自己抑制(自己コントロール)も学んでいってもらう必要がありますから。
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