★くますけと私★(つきみさん)

このサイトが立ち上がった初期からの常連さんで、つきみさんというママがいらっしゃいます。つきみさんから最初にいただいたメールには、お子さんに「言葉が遅れている」「自閉傾向がある」という心配が書かれていました。
その後、つきみさんは、抱っこ法的な接し方や「慰めの抱っこ」に取り組まれました。その他にも、これは良いと思った関わり方を色々取り入れ、、紆余曲折はありましたが、だんだん嬉しい成長の報告が増えてきたのです。

このたび、くますけくんが生まれたときから今までの成長の様子を振り返って、詳しい成長記録を書いて下さいました。つきみさんが取り入れて良かった様々な工夫も満載です。
ただ、それぞれの親子には、それぞれの道があります。したがって、安易にマネをするだけで効果が出るというものではありません。しかし、親子の「出会いのドラマ」のひとつとして、元気と希望をもらえる方も多いのではないでしょうか。そのことに大きな意味があると考え、つきみさんのご了解のもとに、ここに掲載させていただくことにしました。


 

●くますけくんって、どんな子?

このお話の主人公のくますけくんは、元気な男の子です。2001年夏の現在、保育園の年中さんです。3つ年下の妹、ねこひめちゃんと、とっても仲良しで、優しいお兄ちゃんです。

ただ、お父さんとお母さんを心配させてきたことがあります。それは、言葉が遅いということ。そのことを、わたしはあまり気にしていませんでした。「男の子は言葉が遅い」ってまわりのみんなが言うし、初めての子供だったから、子供ってこういうものなんだと思っていました。3歳頃に、保健センターの子育て広場に通っていましたが、よその子供よりも甘えん坊な、くますけが、可愛いと思うだけでした。保健婦さんに、少し言葉が遅いと言われたけれど、「集団に入れば変わるでしょう」と言われたので、そうなんだと思って、特に心配はしませんでした。


●生まれてから3歳まで

くますけは、吸引分娩だったけれど、元気に生まれました。身体もしっかりしていて、歯が生えるのも早かったです。ただ、身長と体重の伸びが大きく、成長曲線を大きく越えて育っていきました。はいはいも、お座りも、たっちも、歩くのも、ごく普通にこなしていきました。健診でひっかかったことはありません。「表情が豊かですね」なんて誉められました。

今から思えば「?」だったのは…。
 2歳頃になると、公園遊びをさせますよね。くますけはとっても恐がりで、みんなが登って遊ぶような遊具も、いやがって登りませんでした。砂遊びは好きだけど、よその子供と一緒に遊ぼうとはしません。そして、ブランコが大好きで、でもひとりでは怖いので、いつも膝に乗って、30分くらいは乗り続けました。公園に行くと、とにかくブランコ!でした。そして、よその子供が怖いみたいでした。1対1で、しかもわたしが一緒なら、追いかけっこのような遊びもしたのですが、子供同士のやりとりができませんでした。
そして、くますけは「こどもちゃれんじ」をとっているのですが、教材のビデオを見ても、真似をしませんでした。歌は大好きで、おぼえて口ずさんだりもしたのですが、ふり真似をしないのです。でも、好きでよく見て、「まる・さんかく・しかく」や「あか・あお・きいろ」の言葉はのちにビデオでおぼえました。色はその後、教えるとどんどんおぼえて、茶色・紫・オレンジなどの中間色や、水色と青の違いなど、難しいものも理解しました。そうそう、唯一フリ真似をしたのが、「げんこつやまのたぬきさん」です。スーパーで歌って、誉められました。見た目には、普通の子でした。でも、会話ができませんでした。

くますけが2歳半の時、引っ越しをしました。市街にある社宅から、かなり田舎の新築の家に越したのです。すると、奇妙な行動をするようになりました。スイッチに興味を持ち、何度もパチパチやって、叱られてもやめません。扉をバタンバタンと開け閉めするのにも、ずいぶんこだわりました。それまで住んでいた所には、こんなにたくさんのスイッチや扉がなかったから、そのせいかな、なんて思っていましたが、どうもこだわり方が異常なのです。
 3歳を過ぎ、何度も叱られるうちに、「~しちゃいけないんだよ」と言いながらやるようになって、さらに叱られました。口で言っても効き目がないので、手も出ました。また、「飛び出しちゃいけないんだよ」と言いながら、道路に飛び出したりするようになったのです。言葉を口にするものの、理解しているのではないようでした。自分の要求を、言葉で言えないのです。

この時期、わたしのおなかには、ねこひめがいました。忙しいせいか、切迫流産になり、くますけを抱っこできなくなっていました。くますけは、わざとわたしを怒らせる行動をとったり、べったりして離れなくなったり、よそよそしい態度を示したりと、不安定な様子でしたが、つわりが辛く、安静を心がけなければならないわたしは、充分にくますけの相手をできませんでした。事情を知っている保健婦さんが、くますけを村の保育園にあずけられるように、手配をしてくれました。そして、3歳7ヶ月になる3月から、慣らし保育が始まりました。
ちなみに、くますけのオムツが取れたのは、入園前の1ヶ月の特訓ででした。特訓と言っても、もう身体が充分にできていたので、叱ることはなく、すぐにおしっこもうんちも、トイレでできるようになりました。入園して1ヶ月も経たないうちに、ひとりで立ちションして流して手を洗う、というフルコースができるようになりました。お友達のを見て、おぼえたようです。

一週間の慣らし保育が終わる頃、わたしが切迫早産で入院をすることになりました。入退院を2回繰り返し、出産で入院し、ばたばたと日が過ぎていき、ようやく落ち着いた頃に保育園から呼び出されたのです。「児童相談所に行くことをおすすめします」と言われました。ことばが遅く、自閉傾向がある、と。この時、くますけは3歳9ヶ月でした。


●入園後

この頃のくますけの様子は、こんな感じです。ぴっかりさんへの相談メールの中の、説明から抜粋です

言葉は2~3語文です。(お父ちゃん、来たね。これはくまちゃんの。あお、スリッパ、どこ?) そして、人の言ったことをそのまま言います。オウム返しをして、暗誦するようにくり返して、一度覚えると関係ないときに言います。
さらに、「バタンバタンしちゃいけないよ」といいながら、扉をバタバタしたり、「飛び出したらいけないよ」といいながら道路に飛び出そうとします。目を見て、「うん、いけないよ」と言うのを待っています。このあたりが保育園でひっかかったようです。文章を丸飲みに憶えて、自分の言葉にできないような感じです。
 保育園での様子は、「集団行動ができない(最近はだいぶできるようになったそうですが)」「先生の言うことを聞かない(何度も繰り返して、ようやくおぼえるそうです)」「先生の目を見ない(慣れて、見るようになってきたそうです)」「みんなと同じ物に興味を示さず、機械のスイッチをいたずらする」、ということでした。前から子供を怖がるところがあって、集団の子供は特に苦手です。男の子がぎゃあぎゃあ騒ぐのがイヤみたいです。(でも、本人は家でよくはしゃいで、騒ぎます)
 家での様子は、言葉は変だけど、目を合わせるのはむしろ好きだし、表情が豊かで、甘えんぼです。一番最初に覚えた文が、「あっこして」(抱っこして)でした。抱っこ大好きです。なんでも「おかあちゃんも」と誘います。こだわりは強いかもしれないですが、ある程度やって飽きると次に興味がうつります。
 最近、歯ぎしりをします。おとうさんの仕事が忙しくて、家にいるのが4~5時間、休日なし、ということが数ヶ月続きました。そして、ものすごいお母さんべったりっ子だったのに保育園に入れられ、一週間しないうちに切迫早産でわたしが入退院をくりかえし、お父さんは夜勤になり、めったに合わなかったおばあちゃんに面倒をみてもらいました。生まれて初めての大ストレスだと思います(でも、その前から言葉が変でしたが)。
 外遊びは、あまりしませんでした。というか、公園に行ってもブランコひとすじで、引っ越してからは今度は公園にブランコがなくて、お友だちもいませんでした。最近になって、いろんな遊具で遊んだり砂や水でいたずらするのが楽しくなったみたいです。ひとりで遊べるようになってきましたが、5分おきぐらいに「おかあちゃーん!」と叫びながらやってきて、ぶったり抱っこしたりして、また遊びに戻っていきます。でも、まだお友だちとは遊べません。
 歌が大好きで、いつも歌っています。うちでは歌うか喋るかで、黙っているな、と思うと寝ているか、とんでもないいたずらをやっているか、です。絵本は嫌いです。読んでいると、ばたばたっとめくって「おしまい!」とやめさせます。
ビデオは好きです。ベネッセの『こどもチャレンジ』というのをとっていますが、自分でセットして見ます。ある程度おぼえて自信がつくと、今度はいっしょに歌ったり、「かえるだ!」とか言って、わたしに教えてくれます。一緒に見るのが楽しいようです。ただ、こちらから教えようとすると、きっぱり無視します。この、無視する、というのが、言ってることがわかっているけど聞かないのではないかと思います。
 保育園の先生は、わかっていないんだといいますが。こちらから話しかけても、興味がないことだと目を合わせないし返事もしません。自分からは話しかけてきますが、要求が多いです(「遊ぼう」とか、「おやつちょうだい」とか)。性格は、はしゃぎ屋で頑固。完璧主義と言うか、自分でうまくできないと腹を立ててやらなくなる、というところがあります(開いたふたをみると閉めずにいられない!とか)。やろうとしていることをさえぎられると、怒ります。しかられると悔しがって、別の悪さをわざとやって、さらにしかられます。

この時は、保育園にいくらか慣れたこともあって、ずいぶんと言葉が出るようになっていたのですが、入園当初は庭の消防自動車にたてこもって、教室に入れなかったそうです。また、教室に入れるようになってからも、隅にうずくまってじっと動かない、というような状態が続きました。そして、言葉が出るとはいえ、ほとんど会話が成り立ちません。自分の意志を伝える「ちょうだい」が言えるようになったのは、3歳9ヶ月頃です。それまでは、「クレーン現象」つまり自閉特有の、人の手をつかんで導くという、あればかりでした。(ただ、それまではクレーンさえもできずにいたので、「これもコミュニケーションの手段のひとつなんだ」と思って、止めることはしませんでした。案の定、言葉が出るにしたがって消えました。)
 保育園の先生は、本当に熱心にくますけを見てくれました。最初の頃は、ほとんどマンツーマンだったそうです。マタニティ・ブルーのせいもあって、精神的にぼろぼろだったわたしは、ノイローゼになっていました。

そんな時、ぴっかりさんのホームページに出会って、初めて相談できる人をみつけたのです。ホームページの中身を、泣きながら読みました。そして、慰めの抱っこをやってみようと思ったのです。


●最初の抱っこ

児童相談所に相談に行く前に、慰めの抱っこをする機会が偶然やってきました(実は、おんぶなのですが)。こんな感じです。

子供が”おんまはみんな”という遊びをするようにせがんで、お布団のところじゃないと危ないと言ったのですが、きかなくって…。こうやって駄々をこねるのって、初めてだったから、そのまま様子を見ていたら、わたしのことを揺すぶったりして、全身で怒りながら泣き始めて、おとうさんにしかられたんです。で、おとうさんが退場したら、ますます荒れて、おしっこを漏らして、2回吐いて、のたうちまわって、わたしの背中にかじりついてきました。で、なにかわめいているのですが、その中に「おやつ、おしまい」っていうのがあって、「保育園で、おやつおしまいって言われたの?辛いことがあったの?」って聞いたら、甘え泣きになってきて、慰めていたらそのまま背中で寝ちゃいました。
今日の様子を見ていたら、なんかちょっと変わった感じです。子供らしさが出てきたというか・・・。わがままを言いました。いままでなかったことです。「~して欲しいの」って何度も言っていました。今まで、自分の気持ちを表す言葉を、あまり言わなかったんです。「おなかがすいた」とか、「のどがかわいた」、さえも言えませんでした。「うれしい」「たのしい」「さびしい」などもです。
 夜になって、眠くなってまたぐずってきました。「どうして怒ってるの」って横抱きにしたら、昨日以上に泣きわめいて、抱っこをいやがってすごかったです。顔をひっかかれて、ぶたれました。まるで手負いの獣です。「おんぶにする!」って叫ぶのですが、そうすると泣きやんでしまうので抱っこにすると、暴れてしまって、押さえきれなかったです。「あし」がキーワードみたいですが、謎です。結局、断念して、背中をこっちに向けた抱っこになっておしまいです。
 抱っこされながら、ものすごい歯ぎしりをしました。必死で気持ちを抑えているみたいです。かわいそうです。でも、抱っこでこんなに感情を出したのは初めてなので、手応えあり、と言う感じです。早く楽にしてあげたい、と思うけど、ここはぐっとこらえてじっくり取り組むべきでしょうね。

初めの抱っこで、成果が目に見えてありました。そこで、状況の許す限り、しょっちゅう抱っこしていました。ただ、くますけの場合は、吐くし漏らすし、とにかくえらいことになるので、洗面器を用意したり、すぐにお風呂に入れるようにしたり、準備万端にしてやりました。大変でした(笑)
 以下も、メールからの文章です。さらに、こんな経過になりました。

保育園でも、子供が変わったようです。担任の先生に言われたのですが、「他の子供と関われるようになった(輪の中に入れる)」「先生との会話を楽しむようになった」「声を出して大笑いした」「お花、きれいね、かわいいねと言って花に水をやった」とのことでした。
 園にお迎えに行って、帰りの会を見たのですが、みんなと一緒に楽しそうに歌って踊っているので、涙が出そうになりました。すっごく嬉しいです。昨日、今日と、寝る前にからんできたので、抱っこをしました。(抱っこが必要な状態だと、わざと悪いことをしたり、いかにも、な態度をとるので、ものすごくわかりやすいのです。)
 昨日は、「げっぷして」と言う言葉がキーワードでした。「あかちゃんばっかりかまって、寂しかったんだね」と慰めたら、おんぶだったのが、途中で「抱っこして」といって、抱っこになりました。今日は無理矢理抱っこしていたら、「赤ちゃんにするみたいに、げっぷして」と文を喋ったんです!その反動か、吐いてしまったんですが。
今日は(翌日)、自分で「くますけちゃん、かわいい!」と何度も言っていました。自分を肯定できるようになって、うれしいです。ここ数日で、すごく変わっていっている感じです。見ていて、楽しいです。赤ちゃんが寝ている隣りに寝転がって、「ねこひめちゃん、おててつなごう」と言って手をつないでいました。感動です!(注:この頃、赤ちゃんにはまるで興味を示さなかったのです。わたしが手をつなごうとすると、振りほどく状態でもありました。手をつないで歩くのが夢でした。)
 今日、保育園に送っていって、様子を見たら、友達の中にかけよって、(女の子の中でしたが・・・)一緒にブランコをこいでいたので、カンドーでした。あんなにお友だちを怖がっていたのに! 言葉はまだまだ変だけど、お友だちに自分から声をかけるようになったし、自分の気持ちを伝えようと、一生懸命話そうとする様子がみられるので、これなら大丈夫かな?と思います。ストレスがたまったかな?と思ったら、抱っこして、泣かしています。泣くたびに成長しているみたい。

この頃、児童相談所で発達の検査を受けました。「身辺の自立など行動面では、まあ年相応」「コミュニケーーションの能力がとても低く、全体的には2歳程度の発達(中度の知的障害に該当するそうです)」「自閉傾向が気になる」という結果でした。

話がかなり進みますが、9ヶ月後(4歳7ヶ月の時)にもう一度検査を受けました。「3歳前半程度の発達(軽度の知的障害に該当)」「自閉傾向はもうない」という結果でした。そして、「大変に伸びているので、このままの育て方を続けるように」「もう相談に来る必要もないでしょう」と言われて、とりあえず児童相談所の方は終了になりました。


●やってよかったこと

それでは、くますけがどうしてこんなに伸びたのかを書きますね。まず、抱っこ法。これは説明の必要がないですね。わたしは、援助者のところへは行かずに、ここのHPとぴっかりさんへの相談を頼りに、慰めの抱っこをしました。効果が目に見えていたので、自信を持ってできました。ぴっかりさんが誉め上手だし(*^_^*)

それから、保育園の先生方が、熱心に声かけをしてくれました。くますけの目を見て、何度もわかるまで繰り返して話しかけるのです。最初は視線を合わせなかったのですが、だんだん目が合うようになりました。(そして今、話す相手の顔をのぞきこむようになってます(^_^;))また、保育園の先生方が、たくさん抱っこをしてくれました。そして、「くますけちゃん、大好きだよー」と毎日言い続けたそうです。(当然のことながら、園で一番の抱っこ好きになりました。担任の先生が腰を痛めてしまって、申し訳なかったです…)

そして、誉める育児。なんでもかんでも誉めまくりました。誉めることが思いつかないときは、「可愛い目をしているね」とか、無茶苦茶です。でも、誉めれば誉めるほど、(聞いていないようにみえても)行動がしっかりしてきました。「聞いていなくても誉める」のがポイントです。(だまされちゃ、いけません。ちゃんとわかっているんですよ~(笑)) 
 参考までに、誉め言葉を書いておきます。
いい子だね、かしこいね、おりこうだね、かわいいね、おにいちゃんだね、しっかりしているね、すごいすごい、よくできたね、じょうずだね、よくしってるね、ちゃんとできたね、えらいね、さすがくますけだね
…これを、3~4個組み合わせて使います。暗記しておくと便利ですよ(笑) 

そして、くますけが何か言ったら、それをくり返すように返事をして、さらに何か言葉を加えるようにしました。TVで見た、肯定的返答法とかいうものです。例えば、こうです。「おかあちゃん、あめ」「ああ、ほんとだ、雨がザーザー降っているね。お庭がびしょぬれだね。お花さんが喜んでるね」(忙しかったら、「雨が降ってるねー」でOKです。言葉をくり返すのが大事です。)

「療育」で、カードを使ったりというのは、やりませんでした。相談所の先生が、「そういうのはあまり効果がないので、生活の中で生きた言葉を教えてください」と言っていたし、わたしもそう思ったからです。もちろん、くますけには合わないということで、カードが悪いと言うのではないし、お勉強的なことを少し取り入れるのもいいと思います。くますけには、『こどもちゃれんじ』をとっているので、付録のおけいこブックをやらせています(…月に1度、ですが)。(しまった、先月の、まだやっていないわ…(^_^;))


●4歳前後の様子

話が戻りまして。
こんな風に育てている、4歳前後の様子です。またまたメールから。

他の子と比べると、やっぱり言葉は変だけど、でも、自分の気持ちを伝えようとする意欲は、とても大きいし、嬉しそうな表情は、たんぽぽ組で一番うれしそう!って思いました。少ない言葉をやりくりして、とってもおしゃべりなんです。
 最近トトロのビデオにこっていて、セリフを丸暗記して、そのシーンを再現しています。演技までつけさせるんですよ。これでは自分の言葉にはならないのかな・・・。でも、「おとうさん、(家が)すてきね」というセリフが気に入ってて、「お母ちゃん、すてきね」とか「みきちゃん(お友だちです)、すてきね」なんて言って回っています。ちゃんとわかって言ってるなら、すごく嬉しいんだけど!
 今日の抱っこの後は、(またまた赤ちゃんへの焼き餅でした)掲示板にもちょっと書いたのですが、○を、しかもどうどうと描けるようになって、「おおっ!」と、夫婦で感動しました。それに、「あか、かさ」しか言えなかったのが、わたしのあとについて「あかいかさ」と言えて、「ピンクのかさ」など、「の」を使った言葉も自分から使えたんです。すごーい。気持ちが開いて、すっと言葉が頭に入ったのでしょうか? もう、うれしいです。

くますけは、「となりのトトロ」にはまりました。休みの日には、5回も見たり…。でも、ここからたくさんの言葉をおぼえたのです。言葉の遅い子は、こういうストーリー物が苦手だと思います。くますけが、そうでした。どうやって興味を持たせたかというと…。テレビの脇に座りまして、15分間、画面を指さしながら解説したんです。「車。この子さつきちゃん、めいちゃん。キャラメルだ。自転車。川だ。お水だよ。おうちだ。」単語しかわからないので、こんな感じでした。でも、最初は15分、次はもっと長く、と言う具合に見るようになって、とうとう上記のようになったわけです。
そして、「雨だね。傘さしてるね。お風呂だね」などと、自分でも言うようになりました。
ビデオの見せすぎは良くないですが、使い方によっては、いい教材になります。ちなみに、今は「きかんしゃトーマス」にはまっています。「連結」だの「炭水車」だの「転車台」だの、専門用語ばかりおぼえていく…(笑)

息子のくますけには、この頃、あんまり慰めの抱っこをしていません。する必要がない感じです。とってもおりこうだし、甘えたくなると素直に「抱っこして!」ってしがみついてきます。泣きたいときは、うわーんと泣いて、(吐いて。とほほ・・・)(でも吐くのはわたしにだけ、なので、いいかな。もう慣れたし)あとはすっきり、です。
 遊びも順調です。だいぶ言葉が通じるようになってきたので、暮らしやすいです(笑)。この前の泣かなかった抱っこで、ずいぶん昔のことを聞いたんです。それが大きかったのかもしれない、と思います。くますけが生まれたとき、わたしは危篤になりました。それで、退院後旦那の実家に行ったのですが、体力がないのと、気を使うので、心身ぼろぼろで、くますけを置いて、再入院しました。だから、最初の1ヶ月は、あまり世話ができなかったんです。そして、今回の3回の入院でした。これらのことを言って、「お母ちゃんがいなくなっちゃって、こわかったねえ、もうずっとくますけと一緒にいるから、平気だよ」と、慰めたら、急ににこにこして、ごきげんになりました。その後、わたしの姿が見えないと探し回ったり、お風呂に入ってると外で待ってて、出ると、「お母ちゃん、いるね」なんてにっこりするので、これはビンゴだったかな、っていう感じです。その後、慰めの抱っこをしていないんです。
ちなみに、今度は妹のねこひめがストレスためて、時々抱っこで大泣きします。ものすごく泣いて、タテにしてもヨコにしても止まらなくって、どうしようって思うのですが、泣き終わった後のすっきりした顔ったら!くますけも、このときばかりは「しょうがないなあ」って顔をして、焼き餅もやきません。

お誕生日を過ぎて、くますけは肺炎で2週間入院しました。その頃のことです。(ちょっとブルー入っています(^_^;))

くますけは、まだ返事ができないんです。うん、ううん、と首を振ることさえできません。どれがいいの?も、どっちがいいの?もこたえられないんです。聞かれたことを無視するか、オウム返しです。もう4歳2ヶ月なのに。かなしいです。
 看護婦さんに話しかけられても、変な対応になるから、言い訳ばっかりしてました。
この頃は、人の話を聞きなさい、ちゃんと返事をしなさい、と怒鳴ってばかりです。目を合わせると、くますけは怯えた顔をします。一日中ぶつぶつと、誰かに言われたセリフを丸暗記して、つぶやいています。
それを聞くと、よけいに腹が立ちます。

人の話を聞きなさい、返事しなさい、は、いまだに言ってます。自分の言いたいことを言うのに夢中で、ほんとに聞かないんですよ。でも、お返事の方は、だいぶ上手になってきたかな? 機嫌が良ければ「はーい!」と返事をして、「いいお返事だね!」と自分で誉めています。そして、この頃は、オウム返しと、同じ事の繰り返しの独り言が多かったです。でも、たいていは気にしないで「言葉の練習をしているんだな」と放っておきました。ひとりでブツブツ呟き続けるのを聞くのは、なかなかツライものがありましたが、結果的にはカツゼツがものすごくよくなりました。とてもいい発音をします。もしも同じようなことで悩んでいたら、ぜひ思う存分ブツブツ言わせることをお勧めします。(…忍耐力がいるけど)この、オウム返し・ブツブツ期を抜けると、ぐんと言葉が発達してきました。

くますけの返事がないのは相変わらずですが、わたしの様子を見てやばいと思ったらしく、「返事ができないなら自己申告しちゃおう方式」を始めました。(かしこいヤツ!)
たとえば、「保育園でお昼寝したの?」と聞かれても答えられないので、最近は帰ってきておやつを食べながら、「保育園でお昼寝したの」と、自分から宣言するようになりました。(わたしが「くますけは今日お昼寝したのかなあ・・・」と独り言を言うと、ほぼ完璧です。)
あと、「どれがいい?」と、聞かれそうな場面では、自分で「どれがいいかなあ」「これがいい」といいながら選んでます。(こういう言葉の覚え方って、アリですか?)
お互い、手探り状態のコミュニケーションですが、なんとか進歩してるのかなあって感じでやってます。

最近、くますけが、長い文を(たま~に)しゃべるんです。今日は、お昼に飲む薬を見て、「先生に(保育園の先生です。お薬を飲ませてくれます。)これお願いします、って渡すの?」と、しゃべりました。な、長い!お父ちゃんが使わなかったふりかけを見て、袋を持ってきて、「お父ちゃんのふりかけ、この中に入れてちょうだい」とも言いました。すごい!普通の子みたいにしゃべってる!嬉しいです。

さらに、くますけ4歳4ヶ月頃です。

くますけは、順調に言葉も増え、お返事も大分できるようになりました。ただ、聞かれたことに答えるのが、まだ苦手です。(保育園でお昼寝したの?の問いには、したときには「おひるねした!」と力強く答え、してないときには、「保育園でおやつ食べたの」「保育園でタイヤ遊びしたの」などと、他のことを延々と言い始めます。「してないの」と、いえないんです。ちゃんとわかってるみたいなのに、不思議。)
 最近気がついたんですが、ものすごく照れ屋さんみたいです。照れて答えられないなんて事、あるんでしょうか?とはいえ、言葉をうまく使おうという気持ちが強く感じられるようになったし、まだ他の子と比べると遅れてはいますが、このまま伸びていけば大丈夫かな、と思います。寝ているとき意外は、ずっとしゃべりっぱなしです。ただ、前のような、言葉を延々とくりかえしたり、独り言をいうのは減りました。そのかわり、ずっと話しかけてきて、答えを要求するので、(贅沢な悩みですが)これもまた大変です。(-_-;)


●最後に~今のくますけ・4歳11ヶ月~

内弁慶で、他の子供と比べると幼いとはいえ、くますけの言葉は順調に増えていき、お友達とも関われるようになりました。今では、特に仲良しのお友達もでき、保育園でもいつも誰かと遊んでいると、先生のお手紙にもありました。近所の人に、大きな声で挨拶もします。「これは○○っていうんだよ」と教えると、ちゃんと発音できるまで「○○?」とくり返して、おぼえます。
ひらがなも、五十音の音声の出るおもちゃを使って、全部おぼえて、ナンバープレートや新聞の文字や、なんでも読みます。この調子なら、小学校も大丈夫かな、という感じです。これで、くますけのお話は終わりです。

まだまだ心配なことはたくさんあるけど、くますけなりの成長が感じられて、親としては一息ついています。会話も、少しずつできるようになりました。母「(足の裏を見て)うわ、くますけ足まっくろ! なんでかな」(独り言を言ったら)くま「おくつはかないで、お外行っちゃったの」(ちゃんと聞いていたのね!)去年の春頃に、「クレーン現象」を駆使して欲しい物を手に入れていたくますけは、今はこんな風に喋ります。
 「さ、ジュース飲もうかな~。おかあちゃん、くまちゃんジュースちょうだいしてもいいの?」
 「ジュースちょうだい! ちがう、それじゃなくてトーマスのコップがいいの。」
 「ここに入れて。入れてるときは、うごかしちゃダメなんだよね。」
 「おいし~い♪ お代わりちょうだい」
ああ、今日も一日喋りっぱなしのくますけです。 (おしまい)

                                                (2001年7月)


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