引っ越ししたら、情緒不安定に。(2歳)

2016.10.28

 1ヶ月ほど前に引越し、新しい生活を始めました。ところが、しばらくすると、「怖い」と言うようになりました。常に、私かパパの膝の上に座り、おりようとしません。あまり歩こうとせず、だっこやおんぶで部屋を移動しています。夜中もうなされ、怖がって泣き続けています。

 繊細な子どもにとっては、慣れない場所は不安の種にもなるのです。大人だって環境が変わったりすると、不安が出てきますよね。2歳の子どもですから、性格によってはご相談のような様子が出てきても不思議ではないのです。
 こんなとき、甘えたり、泣いたりするという行動は、不安を抱え込まず吐き出してしまおうという「自己回復のメカニズム」。ですから、「怖くなんかないでしょ!」と無理に押さえ込むより、「怖いねえ」「心配だねえ」と受け止めてあげ、たっぷり泣いたり甘えたりさせてあげた方がよいのです。そのほうが、かえって立ち直りも早くなるはずですよ。
 私が相談を受けた例で、「原因不明のかんしゃくが続いている」とか、「新しい場所に行くとパニックになる」といった心配な様子のある子どもがいました。その原因を探っていくと、「数年前の引っ越し時の不安」が根っこにあった、というケースもあります。ただ、そういったケースでは、「引っ越し当時は平気そうだったので、気がつかなかった」という場合がほとんど。本当は不安だったのに、ガマンしていたのですね。
 無理にガマンしてしまうと、かえって心の奥底に不安を抱え込んだままになってしまい、あとで、困った形ででてしまったりすることがあるのです(もっとも、本当に平気な子どももたくさんいますから、よけいな心配はしないでくださいね)。
 親がどんと構えて、「不安な時は、泣いていいよ。甘えていいよ。そのうちだんだん慣れてくるからね」と受け止めてあげられればいいですね。
 とはいえ、親自身も環境の変化で戸惑うことが多い引っ越し。そのうえ子どもがこんな調子だと、どんとなんか構えていられず、こっちのほうがかえって不安になってしまいがちですよね。そんな時は、無理をせず「お母さんも、不安だよ~!」と言ってもいいのです。それならそれで「ママも同じ気持ちなんだ!」と、お子さんは安心するかもしれませんから。


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