親の体をさわりまくる(小1)

2016.10.26

 「世界中でお母さんが一番好き」とかわいらしいことを言うので、初めは気にしていませんでした。でも、私の体をなで回したり、腕に噛み付いたり、髪をさわったり…。寝る時も、私の体に足をからませてきます。マザコンになってしまうのでは?と不安です。

 子どもは大人と違い、“体のふれあい”を通して、“心のふれあい”を実感する傾向があります。子どもがお母さんにくっつきたがるのは、体のふれあいにより安心感を得て、リラックスできるからです。
 小学校6年生の女の子が、お母さんの膝に座って絵本を読んでもらうことをせがむようになり、お母さんは不審に思いました。しかし、いろいろ事情を探っていくと、私立中学受験のストレスをそういう行動で解消しようとしていたことがわかりました。中学校に入学し、緊張と不安で不登校傾向が出てきた女の子が、しばらくの間お母さんと一緒に寝ることにより、ストレスを乗り越えていったケースもあります。
 男の子の場合、どこまで要求に応じるかは微妙ですね。でも、「体のふれあいで、安心感を得たい」という気持ちがあることは、理解してあげたいものです。
 ただ、相談のお子さんの場合、ちょっと甘え方がしつこいのが気になりますね。甘え下手の子どもは、お母さんにくっつくだけでは体がゆるまず、もぞもぞと変な行動をしてしまうことがあるのです。
 幼児でも、ストーカーのような変な触り方をしたりすることがあります。抱っこをしてあげた時、お母さんの鼻や口に、強引に手を突っ込もうとしたり、うっとおしく感じてしまうような動きで、首や髪の毛をいじったり。こういった行動も、甘え下手の子どもに多く見られるものです。
 こういったタイプの子どもには、気持ちの発散が有効です。お母さんは無理に我慢しないで、「イヤだぁ」と明るい感じで、子どもの動きをじゃまするのです。「やらせて」「イヤだぁ」という押し問答になるでしょう。それを、キャ~キャ~というじゃれあい遊びにして、気持ちを発散してもらうとよいのです。
 時には子どもが怒り出して、「ママのバカ!」と言い出すことがあるかもしれません。でも、それでいいのです。なぜなら、反抗やダダこねは親との間に適切な距離をとり、自立へと一歩踏み出すための心のパワーをはぐくむからです。
 しばらく大騒ぎした子どもは心がすっきりして、だんだん甘え上手になってくるはずですよ。ストーカー的ではない甘え方をしてきたら、その時は、ぜひ受け止めてあげてくださいね。


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