苦手なことはやろうとしない(3歳)

2016.10.12

 服を着たり、クツを履いたりが、なかなか上手になりません。上手にならないどころか、人にやってもらうまで、ボーッとただ待っています。お絵かきなども、自分からチャレンジしようとしません。どうやったら、自信をつけさせてあげられるでしょうか?

 紙を持って「見て!見て!」としつこく言う子ども。何かなと思って見てみると、犬のウンチのような丸が何個か描いてあります。「これはなあに?」と尋ねると、子どもは「これはママ。これはパパ」と得意そうな笑顔。
 こんなふうに自分でどんどん積極的に挑戦しようとする子どもは、まだ下手くそなうちから妙な自信を持ち、自慢をします。でも、こんな根拠のない自信があるからこそ、嫌にならないでチャレンジを繰り返し、結果的にどんどん上達していくのです。
 こういう積極タイプの子は、甘え上手さんに多いのです。“甘え”と“自力での挑戦”は反対のことのように思われます。でも親に甘えることは、自立への大きなエネルギー。ママに受けとめてもらうことを通して、「ありのままの自分を受けとめてもらえるのだ」という安心感が育ち、根拠のない自信を持つようになるのです。
 また困った時に、泣いてママに助けを求められる子どもは、かえって失敗を恐れず、大胆な挑戦をするようになるもの。「いざとなったらママに助けてもらえばいい」という安心感があるからこそ、積極的でねばり強い試行錯誤ができるのです。
 ところが甘え下手の子どもは、不安や緊張をいっぱい抱えながらも、無理してがんばろうとしがち。ですから逆にめげやすく、挑戦自体も重苦しくなってしまいます。「手先がとても不器用」というのも、緊張したままチャレンジしようとするからかもしれませんね。
 ですから、すぐに挑戦をあきらめてしまうような子どもの場合は、「甘えないで、自分でがんばってごらん!」と励ましてしまうと、かえって逆効果になることがあります。むしろたっぷり甘えさせてあげて、安心感を育てることを優先していくとよいでしょうね。
 また、できるようにさせる(練習させる)ことより、親子で楽しむ(遊ぶ)ことをうんと経験させたいもの。キャ~キャ~言いながら、ズッコケ(失敗)も楽しめるような遊び。プロレスごっこのような取っ組みあいで、力を出し切る快感を味わえるような遊び。こんな親子遊びの中で、挑戦へのエネルギーも自然に湧き出てくると思いますよ。


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