言葉の遅れで受診したら、「様子を見ましょう」と言われた(1歳8カ月)

2016.09.30

 言葉の遅れが心配で、お医者さんに診てもらいました。すると、「ちょっと気になりますね。でも、3歳まで様子を見ましょう」と言われました。「それまで、どうすれば?」と聞いたら、「たくさん話しかけてあげて下さい」との答えでした。今までだって、そうしてきたのに・・・。どうして言葉が遅れているのでしょうか? 家でできることはないのでしょうか?

 たとえば子どもが熱を出し、「ただの風邪ではなくて、ひょっとしてインフルエンザ?」と心配だったら、お医者さんに診てもらいますね。すると、インフルエンザかどうかを判定してもらえるし、もしインフルエンザなら治す処置をしてもらえます。
 ところが言葉の発達の相談(受診)は、それとは大きく違う点があります。もし受診をすることによって、何かの病気が見つかり、それが発達の遅れをともなうものだとしたら、ある意味はっきりします。では、特に何も見つからなかった場合は大丈夫なのかというと、そういうわけではないのです。
 というのも、発達に遅れがあるお子さんのほとんどは、医学的な診察ではなにも異常は見つからず、はっきりとした原因もわかりません。つまり、「この先、どうなるか?」は、専門家にも予測がつきにくい場合がほとんどです。
 今後、「ある時期を境に、一気に言葉が増えてきた」となるかもしれないし「やはりどんどん差が広がってきて、遅れがはっきりしてきた」となるかもしれません。年齢が上がって、他の子との差がはっきりした時点で専門家は、“言語発達遅滞”という診断を下すのです。
 ですから、「○○歳までは、様子を見ましょう」というのは、「はっきりと差がつく年齢までは、なんとも言えない」ということです。自閉症やADHDといった発達障害の場合も同様で、年齢が上がり、発達障害児特有の行動パターンが出そろったところで、はっきりとした判定が下る場合が多いのです。
 親としては、「指をくわえて見守る」のではなく、「それまで、どんなふうに接していけばよいのか?」ということが知りたいですね。ただ、この種の質問に対して、納得のいくアドバイスが返ってこないかもしれません。というのも、判定の専門家は、必ずしも療育の専門家とは限らないからです。
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