親に対して、たたいたり、けったり(3歳)

2016.10.05

 ちょっと気に入らないことがあると、私やパパを、たたいたり、けったり、かみついたりします。ひっくり返って、手足をバタバタさせることもあります。また、寝なくてはいけない時間なのに、急に「公園で遊ぶ!」と言い出したりします。いくら反抗期とはいえ、ひどすぎると思うのですが。

 ひどいダダこねが出るタイプのお子さんは、実は、表現下手、甘えベタの子どもに多いのです。ストレートに自分の要求を言えばいいのに、ガマンをしてしまい、まったく別の要求を出してきます。つまり本当の要求は、言っていることとはまったく別だったりすることが多いのです。それは、「ママに甘えたかった」とか、「ママのところでベソをかきたかった」とかいった、とても単純な願いだったりします。
 “ひっくり返って、手足をバタバタさせる”というのはある意味、とても上手なダダのこねかたです。全身で気持ちが発散でき、しかも、自分も人も傷つくことなく、物も壊れませんから。
 上手な暴れ方、発散のしかたができない子どもは、大人が手伝ってあげる必要があります。物を投げたり叩いたりするようだったら、手首をつかんで。蹴るようだったら、こちらの足をからませて。噛みつくようだったら、顔を抱え込んで…。
 このあたりの“技”は、相談室に来られた人には、実技をまじえて具体的にお教えしています。文章ではうまく表現できないのが残念ですが。とにかく、プロレスみたいなことになりますが、押さえ込むというより、全身で暴れられるように、体を使って誘導してあげるのです。
 こんなふうに対処すると、一時的に、子どもの怒りが大きくなりますが、落ち着くまで放さないでいます。親子ともども、汗だく。でも、こんな“大勝負”を2、3回繰り返すと、子どものふだんの様子に変化が現れてくるはずです。
 まず、甘えやすくなります。また可愛いベソをかいて、助けを求めることが多くなります。それから、“小出し”のダダこねは多くなりますが、そのぶん、大爆発は減っていき、ダダをこねても落ち着きやすくなるはずです。ダダこねが上手になるのです。
 とはいえ、全身で暴れる3歳児は、ものすごい力ですから、かなり大変。場合によっては、パパに応援を頼んで挑戦してみてくださいね。


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